2010年8月18日水曜日

受験の心理学~努力とは実らせる物ではなく悟らせる物~

過日此処でも現役法大生で新山口駅駅員高根君のお話は書いた通りです。
受験シーズンも終りこれから浪人生や現役生にとって又辛く長い戦いが始まります。

某予備校のキャッチフレーズでは有りませんが『努力は実る』物ではなく『努力は悟る』物であると私は考えます

幾ら努力をしてもそれが絶対に実るという事はありません。

例えば頑張って100点を取っても相手が101点を取ればその時点で負けなのです。
では努力をしても無駄なのでしょうか?嫌、それは違います。

嘗て私も受験生を抱える家庭教師をしていた時期が有ります。
所謂お受験ママでどうしても息子を有名大学へ入れたかったそうです。

私は息子に聞いてみました”君は本当にT大へ行きたいのかい?”と。
彼は応えました”ううん、でもママが行けっていうから…”。

彼はT大への進学を希望はしておらず彼自身はクリエイターを目指しておりました。
故に私は彼に”合格”する為の勉強ではなく”学ぶ”為の勉強を教えました。

当然”合格”する為の勉強ではありませんから東大には落ちます。
母親は落胆し私は駄目家庭教師の烙印を押されお払い箱となります。

ですが彼はその後親の反対を押し切って上京、今は新進気鋭のクリエイターとして名を成しています。
私が彼に教えた事、それは”努力は実らせる物”ではなく”努力をする事により悟りを得る事”を教えたのです。

勉強を学ぶ事で努力をします、その努力をした結果何を自分が学べるのか?何を学べないのか?
学べる物と学べない物との違い、そしてその特性を彼に私は徹底的に教え込みました。

クリエイターとなった今、彼は我が”教え”を忠実に守り、”学ぶ事の大切さ”を後進に指導する立場にあります。
その時彼は言うそうです”俺を大学受験に落としてくれた有り難い先生のお言葉”を(笑)

確かに受験戦争を勝ち抜くことは大切な事かもしれません。

しかし受験戦争を勝ち抜くよりもっと大切な事、それは”努力をする事の大切さ”を学ぶ事です。
”努力は実る”物ではなく”努力は悟る物”であるという事を学ぶ事。

それが一番大切なのではないか?私はそう考えます。

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