2011年2月22日火曜日

クレーマーの心理学~或いは認知欲求の心理学~

以前Twitterで知り合いの美容師さんよりクレーマー対策についてのご質問を頂戴したときの話。
美容室のご近所さんで美容室に留めているお客さんのアイドリングの音が煩いと何時もクレームを言ってくるのだとか。
最初は謝っていたがそれ以降も止む事はなく益々クレームはエスカレートする一方。
お客さんにも協力は勿論求めたが相手はお客ゆえ当然強くも出られない、クレーマーさんもお客なので同様であった。
其処で私は一計を案じ、店長へこう進言申し上げた。
『何でもいい、例えば”今日は何時にもまして肌艶が良い”とか”化粧ノリが良い”と褒めてあげましょう。当然相手は”ふん!そんなおべっか使っても何もでない わよ”と当然言います。そこで敢えて憤怒の表情を浮かべ怒りを露にし噛み付きなさい。”失礼な!私は正直な意見を述べたまで、何故わざわざお世辞を言わねば成らないのですか!幾らお客さんとは言えお世辞まで言って来店して欲しい等とは思いません!失礼します!と言って退出するように』と言いました。

言われた通りにしてみた所、相手のクレームがぴたりと止んだとの事。
これは一体如何なる事か?答は至極当然の話なのです。

クレーマーの心理の裏には”自分を認めて貰いたい”という認知欲求があるのです。
それ故クレームをだし”私は偉いのよ、私は凄いのよ”と自己暗示を掛けている訳です。

なればその”自己顕示欲求”をどういう形であれ満たしてあげれば”クレーム”をしようという考えは段々と薄れます。
勿論直ぐに効果が現れる訳では有りませんがこれを繰り返す事により明らかに”クレーム頻度”は落ちてきます。

大抵クレームをする人は”気に食わない人”と思うのが人の情けという物。
されど案外クレームをしてくる人も”自らの寂しさ”をクレームを付ける事で紛らわせている場合も有るのです。

それを逆手に取ればクレーマーから宣伝マン(ウーマン)になってくれる場合も有ります。
”昨日の敵は今日の友、昨日のクレーマーは今日の味方”となる訳です。

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