常態行動心理学者の瀬木と申します。 ”常態行動”とは人間が普段、無意識的に行っている行動の事。 例えば朝起きて歯を磨き朝食を食べ、仕事をして、昼食を食べ、仕事再開し、帰宅、夕飯食べて、歯を磨いて寝るという一連の行動形態の事を指しています。 その”日常生活の無意識行動”の中に実は様々な問題が内包されている事に多くの方は気付いておられない。その諸問題を解決する為、何かと難しいと思われている心理学と言う分野を解り易く生活に根ざしたテーマを元に説明させていただきたいと思っています。
2012年10月9日火曜日
『心理療法は統計学ではない』
その事を強く認識する出来事がつい最近あった。
事の起こりは大学時代我が門を何度も叩いた同級生からの久しぶりのヘルプから始まった。
田舎から都会へ就職し後に結婚、傍目には何の問題もない風に見えた。
だが慣れない環境と夫婦間の不協和は氏の心を徐々に蝕んでいった。
自分でもおかしいと気づき始め心療内科を受診。
されどそこで氏は愕然とする。
問診票を見ながらパソコンと睨めっこし時折自分の方を向く若手医師。
氏は現状を一生懸命説明しようとするもそれを何度も遮りパソコンにデータ入力。挙句過去の『他人のデータ』を引っ張り出し診断終了。
氏はその態度に釈然とせず私にヘルプを出した。
先ず心理療法は統計学ではないということをその医師は失念していた。
幾ら何千何万の『他の患者』のデータを分析してもそれは大同小異であり最大公約数的結論しか出ず同胞個人のデータではない為に正確な診断は出来かねる。
本当に同胞の心の病の原因を探りたいならばその患者の過去から現在迄を精査し今の人間関係や環境を精査し過去の人間関係や生活環境を精査し現在と過去のデータを照合しその違いを見つけ其処に病理を見出すべきである。
統計学ではなく分析学である。
それをする為には覚醒催眠で同胞の過去を探る必要が有る。
それは大変高度な技術を要するがそれなしに今の病の原因を探る事は困難を極める。
私は我が門を潜る同胞全ての過去のデータを覚醒催眠で入手しそのデータと現在の同胞のデータを比較し原因を探り病理を限定それを除去するという作業をずっと二十年続けてきている。
大変骨が折れるしその割に実入りは少ない。
されど心理職にとって大事なのは実入りではなく同胞の心の闇を祓う事である。
それが出来れば実入りは自然とついてくる。
心理療法を統計学的に見ている限り本当の心の病の根本原因を見つける事は不可能である。
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