2013年3月4日月曜日

『我慢は体に毒の常態行動心理学的根拠』


諺は日々の生活の中から学習された言葉の集約です。
私の分野で言えば実証心理学的言葉です。
実証データがあるのでその言葉には重みが有ります。
理論上の空論ではなく実体験による物の方が説得力は当然増します。
例えば表題にある『我慢は体に毒』と言う言葉。
これには幾つかの科学的根拠があります。
先ず我慢をする際に発生するストレスにより血中に発生する毒素は河豚毒と呼ばれているテトロドトキシンの数十倍の濃度を持っておりそれをストレスを感じる度に体内に垂れ流しています。
ストレス過多により体調を崩し或いは過労死に至る一番の原因が此処に有ります。
次に『我慢』が常態化すると抵抗力はつきますが適応力は格段に落ちます。
動物はストレスを感じた時それを如何に回避するかそれのみを考えます。
されど人間はそれが精神的な抵抗力をある程度付ける事を知っています。
座禅や写経等がその好例と言えるでしょう。
自発的な我慢はそれでもよいのですが受動的な我慢、つまり我慢せざるを得ない状況が長く続くと人間の脳にはそれを感じさせない所謂『脳内麻薬』が多量に分泌されます。
これは読んで字の如く『麻薬』ですから常習性が有ります。
SM愛好家の人が中々それを止められない理由の一つにこの麻薬性が有ります。
又、我慢をしている自分が好きとなるとナルシストチックになり偏愛的な自己愛が増し
それは人間関係を構築して行く上で多少なりとも問題が発生します。
確かに現代人は戦前戦後の人達と比べると肝要の心を失っている気がします。
されどその分汎用性や適応力は昔と比べると格段についている気がします。
人間が硬い鱗も鋭い牙も超人的跳躍力や翼も持たず生き残れたのは知恵があったから。
そしてその知恵は環境に対する適応力の高さを身につける為であったと思います。
寒ければ毛皮を羽織り暑くなればそれを脱ぐと言う適応力を見せたからこそ永きに渡り地球の住人として生き残れたのだと思っています。
日本は島国で自然に恵まれるも資源に恵まれず単一民族で部族間の争いも無く外界との接触も迄余りなかった為に適応力よりも自然環境の中で耐える方が育ってしまいました。
今でも雪国や沖縄など気候変動の激しい人達の我慢強さは半端じゃありません。
それは尊ぶべき事では有りますがそれを推奨すべき事ではないと思います。
我慢も過ぎればストレスとなり脳内麻薬の分泌を促進し感覚を麻痺させます。
適応力が落ちて不測の事態に対する対応力が落ちます。
それはそのまま生命維持の危機を示します。
『我慢は体に毒』です。

どうか必要以上の我慢をせず如何にそれを回避出来るかに目を向けて下さい。
そうしないと貴方の大切な人に『我慢』を強いる事になりますよ?
と言う事で今日も最後のフォンセッションを終えそろそろ休ませて戴きます。
皆様方も良き夢をm(_ _)m

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