2011年4月20日水曜日

自粛の心理学~或いは常態行動の裏に潜む恐怖の心理学~

震災から一ヶ月経過しそろそろ”自粛ムード”も段々と色褪せさせて行っている様に思える。

正直今の状態を一番安堵してみているのは我々心理職の人間ではないかと思う。
それは何故か?余りにも”自粛ムード”が続くと経済停滞が起こり日本経済が立ち行かなくなる状態にまで陥る危険性を秘めているからである。

まさか?と思われるかもしれないがこれは嘘でも誇張でもなく事実である。

人は”我慢の状態”が長く続くとそれを”常態”つまり”当たり前の事”として受容してしまう傾向にある。
判りやすい例を出すと”DVを受けた子が親となりDVを繰り返す”という定説(実はこれは嘘)がその範疇に有る。
これも”永きに渡る我慢を心が容認してしまう事による悲劇の連鎖”であり”否認”し続けた者はその後DVは起こさない。
人は快楽には幾らでも耐えられるが”苦痛”には余り耐性が無い、それは人間が”恒温動物”である事に起因している。
” 変温動物”の場合周りの環境に自らの”体”が順応出来るが”恒温動物”の場合周りの環境に自分を合わせる事は困難でありそれ故にそれらの環境から”身を守 る術”を身に付けてきた。”身を守る術”を身に付けるという事は即ち”耐性”が”身を守らなくてもよい物よりも弱い”という事を指し示している。そしてこ の”恒温動物”であるという事が”精神”にも大きく影響をしている。又、特に日本人は”我慢を尊ぶ人種”であるがそれは日本が四季に溢れ、”我慢する事” が諸外国と比べ少ないから。例えば南米や北極圏に住む方々の”我慢”と我々日本人の”我慢”は”我慢の歴史”が桁違いである。

灼 熱地獄と極寒地獄の中で生まれてから死ぬまで暮らさねばならぬのである、その”我慢強さ”たるは日本人の比では到底無い。先に述べた通り”恒温動物”であ り周りの温度に自らの体を合わせれない生物であるが故その苦痛は想像を絶する物が有る。故に日本人は諸外国から”我慢強い種族”と思われているが実は諸外 国人の方が遥かに我慢強いのである。閑話休題”自粛ムード”が長く続くとそれらが”常態”となり、”購買欲求”が失せ、”自粛を尊ぶ事こそが正義”と言う 風になる。
そうなると”商品が売れない””商品が売れ残る””値下げをする”デフレスパイラルが起きる”の悪循環となる。

又、 目の前(というかTVの映像で)被災地に住まわれている人の”我慢”を見続けると”自分も我慢しないと申し訳が無い”という感情に人は捉われてしまう。こ れは”同調行動”がなせる業である。それも更に経済停滞の原因となる。”痛みを共有する事”と”自粛する事”は同じではない。
”必要以上の 自粛ムードは震災に遭われた被災者方々にも間接的な打撃を与える”という事を是非御理解願いたい。物が売れなくなり物が余り値下げをしデフレスパイラルと なれば当然雇用状況も悪化し被災者方々の雇用状況にも影響は大きく出る。その時”被災者優遇措置”を取れば又、そこで被災者と非被災者間でいざこざが起こ る。そうなれば世界に日本が誇る”団結心”も失われ”日本が世界を牽引する”という役割も果たせなくなる。
どうか”必要以上の自粛”はくれ ぐれも避けて欲しいと願います。人間楽しい方がいいじゃないですか、私も楽しい方がいいですよ。それは被災地に居られる方々も同じ思いの筈、皆が楽しいと 思える状況を作っていきましょうよ^^V私はこれからも”ハッピー”を届ける人でありたいと願っています、それが心理職の使命と心得ています。

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