常態行動心理学者の瀬木と申します。 ”常態行動”とは人間が普段、無意識的に行っている行動の事。 例えば朝起きて歯を磨き朝食を食べ、仕事をして、昼食を食べ、仕事再開し、帰宅、夕飯食べて、歯を磨いて寝るという一連の行動形態の事を指しています。 その”日常生活の無意識行動”の中に実は様々な問題が内包されている事に多くの方は気付いておられない。その諸問題を解決する為、何かと難しいと思われている心理学と言う分野を解り易く生活に根ざしたテーマを元に説明させていただきたいと思っています。
2013年1月24日木曜日
『大人シリーズ』はエイジレス現象を加速化させる愚行である
最近『大人』シリーズが隆盛を極めている。
『大人グリコ』とか『大人のお茶漬け』とか。
殆どが子供向け商品の大人版で甘さが控えめで有ったり増量されていたりとかである。
最近は『お子様ランチ』の大人版『大人様ランチ』迄出て来る始末である。
此処までくると少しやりすぎでは?という感が正直否めない。
さてこの『大人』シリーズの台頭を私は余り実は好意的には見ていない。
寧ろ『大人の幼児化』が進んでいるような気がして少し畏怖の念を覚える。
言わずもがなだが『大人』シリーズの対極に有るのが『子供向け商品』である。
最近は大人顔負けの『子供向け商品』が有り大人でも使えるような物が数多くある。
特にコスメ系はオイオイと思わず眉根をしかめたくなるような充実振りである。
最近のアダルティーチャイルド(大人ぶったガキ)が増えている原因の一つは明らかにこういう大人向け商品の低年齢層への販売拡大が原因の一つと考えられる。
つまり今世の中”大人と子供”の逆転現象が起きていると言って良いのではないかと思う。
幼少期に様々な原因で実現出来なかった事を大人になって実現するという行為自体は別に間違いではない。所謂”大人買い”なんてのはその最たる例ではないかと思う。
されど現在の”大人シリーズ””子供向け商品の大人化”はそういう範疇を大きく超えている。
昨今の成人の犯罪自体もその理由がどんどん幼児性を帯びていると思われる。
翻り青少年犯罪の犯罪理由がどんどん大人社会へ食い込んできている気がする。
このまま事がどんどん進めば大人と子供の逆転現象はどんどん過激の一途を辿るだろう。
その前にこの流れは絶対に止めねばならないと思う。
先ず”大人シリーズ”の販売を控え同時に”子供向け商品の大人化”も控えるべきであろう。
その年代でしか学べない獲られない経験をすっ飛ばして過去へ逆戻りしたり未来へ一足飛びというのは後々精神に多大なるダメージを与える結果となる。
人は時空を操れないが商品を手に取る事で時空を操る術を手に入れられたかのような錯覚を起こす。
されどそれはエイジレス現象を加速化し年齢差を無くすとても怖い現象である。
人は成長して行く生き物である限りその方向性は一方通行でなければならない。
それを過去に遡ったり未来へ一足飛びするのは神の領域へ足を踏み入れる愚行である。
それは決して許されるべき物ではない。
大人が大人である事、子供が子供である事が人間社会を営む上で大事な事なのである。
ノスタルジーを感じる事自体は間違いではない、早く大人になりたいと思う事自体は間違いではない。
されどそれを実現させる実現方法には現行法においては私はとても違和感を覚える。
変に”大人シリーズ”を作らずとも”ノスタルジー”を感じる事はできる。
変に子供向け商品の大人化”を図らずとも精神的に成長している子供はその辺の大人子供よりも余程大人である。
姿形や指向性を変えずとも心を切り替える事で人は大人にも子供にも成れる。
本当の大人は子供をよく知る物であり本当の子供は大人を良く知る物である。
其処に何かのアイテムを求めたり何かに依る必要はないのだ。
大人が大人である為に、子供が子供である為に今何が必要で何が不要なのか?
今一度考え直す必要が有ると私は思う。
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