日本は気候風土がとても豊かな国で地方によりかなりの寒暖差があります。
故に現在の自分の居住地と自分の生家地域との温度差に驚かれる人も少なくありません。
こんなに暑かったっけ?とか、意外と田舎の方が涼しいなとか思う人も多い筈。
勿論それは様々な気候風土だけでなく居住地の立地条件にも依ります。
例えば密集地で高層に部屋を構えている人は太陽熱をモロ受けるので普段暑い空間で生活をしている分だけ田舎の平屋で解放感溢れる場所はそれだけで清涼感を与えてくれます。
人間が暑い寒いを感じるのは何も温度だけではありません。
五感で捉える情報によって暑い寒いを感じ取っているのです。
例えば実際の実験で少人数と大人数の部屋をそれぞれ用意します。
部屋の温度設定はどちらも同じにしておきます。
其処に被験者を入れます、どちらの部屋も入って頂きどちらが暑かったかを調査。
その結果、人が多かった場所の方が圧倒的に暑かったと感じる人が多かったのです。
人にはそれぞれ固有の場と言う物があります、これをパーソナルスペースと言います。
所謂近接距離、親しい人程自分の身体から近い位置に配置し見ず知らずの他人は最も外縁に位置させるという物。
各々の定位置から外れ中心に近づいてくるに連れ、息苦しさを圧迫感を感じます。
満員電車や満員エレベーターの息苦しさに同じです。
そしてこれこそが”暑い”と感じさせる一番の原因。
人の息が掛かる距離に自分がいるとその圧迫感から暑いと脳は認識をします。
この閉塞感が実は体感温度を大きく左右しているのです。
逆を言えば閉塞感を軽減させ開放感を高めれば精神的体感温度は数度下がります。
これを利用すれば熱中症対策もメンタル的に可能となります。
暑い時に暑さを愚痴ればその分間違いなく精神的閉塞感から暑さは倍増します。
暑い時に暑さを容認し暑さを楽しめば精神的開放感から暑さは軽減します。
暑さ寒さのメカニズムは案外そういう所に潜んでいたりするのです。
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