常態行動心理学者の瀬木と申します。 ”常態行動”とは人間が普段、無意識的に行っている行動の事。 例えば朝起きて歯を磨き朝食を食べ、仕事をして、昼食を食べ、仕事再開し、帰宅、夕飯食べて、歯を磨いて寝るという一連の行動形態の事を指しています。 その”日常生活の無意識行動”の中に実は様々な問題が内包されている事に多くの方は気付いておられない。その諸問題を解決する為、何かと難しいと思われている心理学と言う分野を解り易く生活に根ざしたテーマを元に説明させていただきたいと思っています。
2012年11月26日月曜日
今回の銀行立てこもり事件に対する常態行動心理学的分析
恐らく今回の立てこもり事件も加害者の家庭環境にスポットが当てられるであろうがそれは下衆の勘繰りであり物見遊山な報道価値のない報道であり噂好きのおばさんの知的欲求を満たすだけの報道側の知識レベルの低さを露呈するだけの自己満足報道に過ぎない。
こういう報道を見る度に甚だ一株主としては嘆かざるを得ない。
もしも家庭環境に何らかの問題が有りそれが犯罪の引き金を引く要因となっているならば今の世の中犯罪者だらけである。
どこの家庭にも必ず何らかの家庭環境に問題がありそれが無い家庭は恐らく存在しない。それはその問題を如何に解決するかによってその後の子供の成長が変わっていくからである。
だが尤も重要なのは自立後の生育環境の方である。
これこそが我が”常態行動心理学”の妙である。
生育環境における五感情報から来る刺激は家庭内よりもその外により多く情報源がある。
それは親が子の変化に疎いように子も又、親から日常的に受ける刺激に慣れてしまいそこから得られる情報量は余り多くない。
そうなれば結果情報を求めるのは外界という事になる。
外界には内界(家庭)にはない様々な刺激に溢れている。
脳は刺激を受け成長しそれが信号として体の各部位に伝えられ体自身も成長していく。
デビューしたてのアイドルが数年後急に大人びる原因の一つが実はここにある。
家庭環境とは全く異なる生育環境で生きて行く為場を構成する者と姿形を似せようとする。
周りは皆自分より年齢的にも経験的にも上の方々ばかりである。
その方々と対等に或いは上位に位置する為には自らの立ち位置も上に置かねばならない。
それがアイドルが数年で大人びる一番の理由である。
閑話休題
今回の犯罪において重要な事は現代社会に対するアンチテーゼを投げ掛けている事である。勿論その投げ掛け方には大きな問題が有りその投げ掛け方自体は間違いであると言わねばならない。だが投げ掛け方に問題があったとしても問題提起自体間違いは恐らくない。
彼も彼なりに今の国を憂う憂国の士の一人であった。
だがその示し方にかなりの問題があっただけである(だがそれが一番大きいのだが)。
彼を凶行に借りたてた物、それはやはり彼が親から自立後の生育環境であろう。
その中で何処か歯車が狂い其処に親も本人も気づけず凶行に及んでしまったというのが恐らく原因であろう。
多くの”専門家”という肩書きを持った素人は”家庭環境”にスポットをあてたがるがそれは更なる犯罪者を生み出す事を助長させるに留まり犯罪抑止には至らない。
馬鹿な親はその報道を見てより厳しく子供を正しい方向へ導こうとするだろう。
されどそれこそが犯罪の温床となる事に気付いてはいない。
当節巷を騒がした『北風と太陽』作戦に同じ。
『北風=厳しく』だけでも『太陽=放任』だけでも子供は正しく成長をしない。
その両面を持ち何より子供の『声にならない声』に耳を傾け聞く姿勢を持つ事こそ大事。
それこそが第二第三の犯罪を抑止し犠牲者を出さない最良の方法だと私は信じて疑わない。
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