2012年5月29日火曜日

創造物における人間性の反映と常態行動心理学

人間が創り出す物には須らくそれを創る人の『顔』が絶対に存在する。 どんなに綺麗に着飾った物でも作る人の心が卑しいければそれは厭味な華美さであり貧相に見える。 翻り心清らかなる人が作りし物は一見貧相に見えてもそれは日本古来の『侘び寂び文化』が織りなす『雅の世界』と捉えられ優雅に見える。 以前或る二つの会場で講演をさせて貰った事がある。 今一つは都内の某社長宅、宅といえどビル一つ分購入され会場も相当広く内装も豪華絢爛。 今一つは大阪の永井御夫妻がその思いを一杯に詰め込んだ『ミルフェスト北堀川』。 前者は骨董品や名画や動物の剥製やらシャンデリアやらが所狭しと飾られ照明も派手で目がチカチカする程。 当然御集まりの方々もセレブという名の仮面を被りし卑しき方々で人を値踏みするような目で見る方々で有った。 後者は20名様程度の収容人数だがバリアフリーで身障者トイレを完備。太陽の光の入り具合が絶妙で昼間なら照明は不要な程明るい。 自然と一体化し優しい空間を演出し使う方の心を汲み取る素敵な作りである。 当然お集まりの方々も心温まる人情味溢れる本当の意味でのセレブリティの集まりであった。 しっかりとした肩書とそれを前面に押し出さない謙虚さと優美さを兼ね備えた素敵な方々。 前者は一時間程度で早々に切り上げ質問タイムも設けず早々に退散させて戴いた。 後者は二時間近い時間を掛けしっかりと勤め上げ質問タイムも充分に設け和気藹々とした中楽しいひと時を過ごさせて戴いた。 仕事と割り切ればそれまでの事。 だがフリーの最大の利点だが私は人と人との触れ合いの中でお仕事をしたい。 誰かに押し付けられ嫌々にお金の為と割り切って仕事をしたく無い。 私にとって心理職は一生を賭してなし得たいライフワークである。 故にそのクオリティは決して落としたくないし落とすつもりもない。 QOL(quality of life)とは何も日常生活の事だけではないと私は考える。 人が活動する全ての事柄に適用すべき事であると考える。 仕事も趣味も日常生活も私はその全てに『QOL』を求めたい。 それこそが我が提唱せし『常態行動心理学』に繋がると考えている。 お金を掛ける事だけが『QOL』を実行できる術では無い。 お金を掛けずとも心の豊かさがあれば幾らでも『QOL』は実現可能である。 『心の質的向上』に努めそれを『常態化』させる事。 そうすれば人は必ずそれを見てくれる。 と言うか『常態化』出来た時点でそれが表に出て『優美さ』を周りに与える結果となる。 永井御夫妻を見ているとそれをつくづく痛感させられる。

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