常態行動心理学者の瀬木と申します。 ”常態行動”とは人間が普段、無意識的に行っている行動の事。 例えば朝起きて歯を磨き朝食を食べ、仕事をして、昼食を食べ、仕事再開し、帰宅、夕飯食べて、歯を磨いて寝るという一連の行動形態の事を指しています。 その”日常生活の無意識行動”の中に実は様々な問題が内包されている事に多くの方は気付いておられない。その諸問題を解決する為、何かと難しいと思われている心理学と言う分野を解り易く生活に根ざしたテーマを元に説明させていただきたいと思っています。
2012年5月29日火曜日
高台から見渡せるのは景色だけに非ず
先程、朝食前に婦長さんが何時もの様に朝のご挨拶に参られた。
その際最近主治医を始め我々も頭を悩ませている排尿時の尿漏れの話をされていた。
今の入院ベットは床ずれ防止用で柔らかく自動体位変換機能付きの優れ物。
されど基盤がふわふわとして常動いている状態での排尿処理は困難を極める。
更に尿器の入り口が狭く座位ではなく45℃角での排尿は尿道が見辛くトレイも尿器に入れにくい。
結果どうしても排尿処理時に尿漏れが生じ尿取りパッドを汚す事となる。
今の床ずれの傷が局部に近いので尿漏れはそのまま床ずれにも悪影響を及ぼす。
さりとて排尿回数を増やしたり水分摂取量を控える事は体に別の負担を掛ける。
と言う事で皆頭を悩ませている。
主治医、担当看護師、婦長さんを巻き込み問題が深刻化してきている。
それで今日朝のご挨拶に婦長さんが来られた際に色々と相談しあった。
婦長さんのご意見は水分吸収率が良い尿取りパッドを夜間のみ利用し昼間は普通の物でやるというやり方。
昼夜問わず使えればそれがベストだが水分吸収率が高い物は大きく値段も高い。
移動が多い私には色々と物理的負担が大きい、それ故の婦長さんのベストアドバイス。
本当に上に立つ者は唯、上から唯、見下ろすだけでなくその広い視野を活かし的確な指示を出してこそその価値を認められるという物。
その意味に於いて婦長さんは本当に人の上に立つに相応しい人格を兼ね備えておられると思う。
私も一医療従事者として指導者として随分と勉強させられる。
『先達は何の事にもあらまほしき事成り』
徒然草の中に収められている『仁和寺の法師』の末節である。
我も又、素敵な先達に恵まれ有難い限りで有る。
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