2012年8月21日火曜日

負け犬の心理学〜或いは勝ち組の心理学〜

例えば二者択一を強制的に迫られそのどちらを選んでも不利益が生じその生じる度合いが違う場合貴方はどうしますか?何方かを選びますか?私なら『何方も選ばない』と言う第三の選択肢を選びます。何方かを選んだとしても結局好ましく無い状況に代わりは無く選んだ時点でそれはそれを強要した相手に屈服した事を示します。その場では丸く事を収められても強制的に好まざる選択をした自分に言い訳を探しそれでも心はそれを容認出来ず一生負け犬のレッテルを自らが自らに貼る結果となります。それが元で何事に対しても投げやりで消極的で情熱を持てず『燃え尽き症候群』を患い神経内科を受診し何処からかそれがバレテ社内で噂となり更に立場を悪くしそれが更に御心を患う要因を生むと言う悪循環を生みます。実はこれは私が扱った症例です。氏が我が門を叩いた時には既に上記の様な状況に有り氏は追い詰められて居ました。私はこの話を聞いてどうにも腹入りが行かず内部調査を始めると私の当たって欲しく無い読みは見事的中でした。彼は社内でリストラ候補者リストにその名を連ねておりました。故に無理な選択肢を選ばせお心を煩わせそれを盾に休職乃至は退職を迫り依願退職と為せようという魂胆。私は腑煮えくり返り即刻辞めるべきだと進言しました。彼は言いました。『このまま会社を辞めたら彼らの思う壷、それに会社に入って三十年、経理一筋できた私に何が出来ますか?経理以外何の取り柄も無い人間です。このまま定年まで耐えるしか無いんです』と。私は言いました。『貴方の中で芽生えた、嫌、芽生え為せられた負け犬精神を死ぬまで後生大事に持ち続けるつもりですか?貴方へ経理一筋だともう為れた。なら学生時代も経理のバイトしかした事がなかったんですか?』『嫌、学生時代は色々なバイトをして居ました』『ほらね?ちゃんと過去様々な職種に就かれていたではないですか』『どれも短期間でしたし今の経理ほど長くは続けられませんでした。それに私はもう定年間近、今から再就職先なんてある筈が有りません』『就職とは職に就くと書きますが企業に入社為る事とは一言も書かれていません。独立企業為る事も立派な就職ですよ?』『この年で独立起業?先生みたいな若い世代ならまだしも私の年代で独立起業した人間など私の周りには一人も…』『そ!私の周りにもいません。だからこそ貴方の年代での独立起業はそれだけでアピールになる。しかも貴方が此処で築いてきた人脈は必ず次で活かせます。私が活かして見せますよ』『私には無理です。私には…』その後一旦身を引くもやはり自らの夢を捨てきれなかった彼は経理の経験と様々なバイト経験を活かし経営コンサルタント会社を設立。経理時代の人脈や暴利を貪っていた元勤め先に不満を持っていた人達が大挙し形成逆転。定年間近の起業家と言う宣伝も功を奏し数年で元勤め先に年商が並びその数年後には追い抜いて地元トップの企業へとのしあがったそうです。

0 件のコメント:

コメントを投稿