2010年10月24日日曜日

錯覚の心理学~或いは知覚心理学~(醜形恐怖症の克服)

『錯視』と言う物をご存知だろうか?

代表的な物をお示しすると『エッシャーの騙し絵』で有名なマウリッツ・エッシャーの絵が錯視に当る。
横向きの貴婦人が引っくり返すと老婆に見えたり怒ってる人の顔を引っくり返すと笑った顔に見えるアレ。

そして心理学の分野にも『錯視』に該当する物がある、それが表題にも有る錯覚の心理学である。

例えば中肉中背の人が居たとする、そのままだと『痩せて』も『太って』も居ない極普通の人である。
だが中肉中背の人の回りに居る人達が自分よりも『太っている人』が多いかそれとも自分よりも『痩せている人が多い』かで中肉中背の人が感じる”自分”という認識は変わってくる。

自分よりも『太っている人』が回りに多ければ”中肉中背”の人は”痩せている”と自分を認識する。
自分よりも『痩せている人』が回りに多ければ”中肉中背”の人は”太っている”と自分を認識する。

これが”知覚心理学”である。

あれ?それって”認識心理学”じゃないのと疑問を持たれる貴兄、まぁそう結果を焦り為さんな。
確かに”自分を認識する”という言葉だけを見れば”認識心理学”と言えなくも無いでしょう。

ですがその前に大事な事をお忘れじゃないですか?そう”視覚情報”です。

自分が”太っている”か”痩せているか”を判断するのは”自らの目に写る周囲の人を知覚する事”により判断が下される訳です。

つまり”視覚情報を知覚する事により生じる心理的変化”な訳ですから”知覚心理学”となる訳です。

我が元にも毎年身体的コンプレックスを持った人が数多く来られます。

肥満、痩せ型、チビ、長身、禿げや多毛症による悩みなんていう薄毛の私には羨ましいとしか思えない悩みを持ってくる人も居ます(笑)

でもそれら全てが”目から入る情報”であるという事がとても重要なわけです。
最近良くTVや新聞、雑誌などで目にする言葉”醜形恐怖症”という心疾患が有ります。

”自分は醜いから家から出たくない”とか”自分は醜いからノーメイクでは外へ出られない”という心疾患の事。これも実は”視覚情報”の”誤認”から始まる心疾患な訳です。

ですがこれは先に述べました通り”誤認”であり”正しい認識”ではない訳です。
神経が過敏に反応し脳が”誤作動”を起こしているのと同じ、言わば”花粉症”に似た症状な訳です。

こういう場合、功を奏すのが”ヒプノ療法(催眠療法)”であり私のオリジナルセラピーである所の”SEED療法”であります。

催眠療法は読んで字の如く催眠を掛けて”脳の誤動作”を修正するやり方。
SEED療法は更にその上を行く高度テクニックで私の言葉に”種”を持たせそれを相手の”心”に埋め込ませ発芽させ、そして”自らの言葉”として発させ”誤認を解く”やり方です。

催眠療法との一番の違いは眠らなくて済むので”寝ている間何をされるか解らない”という恐怖心を抱かずに済みます。それが一番の売りであり又掛り辛いという催眠の欠点を補う意味でも有用な療法です。

又、知覚という意味に於いて”自分を知る”という分野に於いては”セルフフォトセラピー”も有用な方法の一つ。

視覚情報として自分は毎日見るでしょうが自分で自分を見る機会は明らかに自分以外の物を見るよりも遥かに少ないはず。女性は毎朝鏡の前に立つ事が多いでしょうが、男性に至ってはそれすら少ないです。

故に”周りから見られる自分”と”自分の目に写る周り”しか自己判断基準が無くそれが”認識の誤動作”を産む要因となる訳です。

正確に”自分”という存在を知る為にはまず自分という存在を”良く見る”事が必須。
その為に”自分で自分を撮る事”それを専門家に見てもらい”専門から見た自分の評価”を頂戴する事。

つまり利害関係が無い人間から見た”客観的な自分”と自分で自分を見る”主観的な自分”との差異を埋める効果が認められる訳です。

これで私は多くの醜形恐怖症患者を完治させ外へ出させています。身体の変化は人間が生きている限り、生物が生長して行く過程に於いて避けては通れない現実です。その現実を”正しく認識”させ”自らの変化”を認めさせてあげること。

それが醜形恐怖症への克服であり又、”自分が嫌いな人を自分好き”にさせる方法と私は考えます。

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