私事にて新神戸まで参りました。そこで私は”無知の知”を知る事が出来ました。
先ずは”日本の伝統美”に触れ、次に”無償の奉仕精神”に触れそして”最新の病理学と神秘学”について御講義を賜りました。
先ずは日本の伝統美について…私は生まれて初めて”本物の刺青”と言う物を拝見しました。
偶々知人に背中に彫り物をされておられる方が居てその方の”彫り物”を生で見る機会を与えられたのです(勿論私の仕事を兼ねてですが)。
近くでしかも実際にこの手に触れて刺青と言う物を感じたのは生まれて始めての事。
彫り物=危ない系のイメージが日本では浸透しているようですがその方は私とご同業者w
故有って彫り物をされておられたのですが正に”日本の伝統美の真髄”を見た感じがして、
やはり”本物の迫力は凄い”というのが正直な印象でした。
そして何より”本物の持つ美しさ”に強く惹かれて行く自分の存在を感じました。
描かれている図柄が何より美しく躍動感があり正に其処に存在しているかのような存在感を示しそれらが人の呼吸と共に蠢く姿は正にそれが”生きている”事を感じさせてくれます。
オーバーな言い方になるかもしれませんが”名画を見たかのような感動”を覚えました。
昔から彫り物には関心がありTVで見たり雑誌でみたりはしていたのですが図らずも生で本物を見れるとは思っても見ずとても貴重な体験をさせて戴きました。
その後、その方と別れ駅へ向かいました。
駅では女性駅員さんのサポートがありこちらも大変丁寧な応対を戴きました。
とても丁寧な対応に感動しお名刺をお渡しした際とても目が輝かれたのを見逃しませんでした。
聞けば親御さんの介護の為、岡山~新神戸間を毎日通勤されておられるとの事。
新幹線でも30分以上の道のりです、路電なら1~2時間は優に掛る距離です。
その距離を通勤するだけでも充分疲れるのにお仕事が終わったら又介護の為家へ直帰です。まだお若い年齢の方とお見受けし遊びたい盛りだろうなとも思います。
しかし自分を育ててくれた親御さんの事を思うと今は我慢の一字と頑張っておられる。
当たり前の事と一言で片付けるのは簡単です、しかし実際それを実行する事は並みの事では有りません。余程の信念とそして何より愛情が無ければ出来ない事です。
その方の笑顔がとても印象的で忘れられませんでした。
氏に幸あれと思わず願いを込めさせて戴きました。
その後乗車、図らずも福岡大学の病理学研究所の主任さんと同席となりました。
豊かな髭を蓄えられた紳士で既にお酒が入り一寸だけご機嫌のご様子。
我が仕事にもご理解を賜りそこで最新の病理学について拝聴賜りました。
驚いた事は病理学と心理学は密接な関係にあるという事。
例えばお聞きした話をそのままお話しすると目隠しをして”これは漆ですよ”といって水を塗る
その逆で”これは水ですよ”と言って漆を塗る、その結果がどうなると思いますか?
漆を塗った手は勿論被れますがその被れ方が水を塗った方よりも軽いというのです。
これには流石の私も驚きました、私も胃薬を風邪薬と偽って投与し風邪を治した治験の話は存じておりましたがまさか漆にもそれが適用されようとは思っても見ませんでした。
病理学とは火災調査官と同じ、火元を見つけ事前に火事を防ぐのと同じように病変から病理を見つけ原因を探り次の病を未然に防ぐ、正に医学界の”縁の下の力持ち”であると痛感。
わざわざ自費を投じて大阪まで有給を取って勉強会へ行かれる姿勢には只々脱帽です。
”何としてでも患者を救いたい、その一念何です”そう語る氏の目の輝きは正に”本物”でした。
そして今の西洋医学は実存主義に傾倒し過ぎていて”目に見えない存在”について軽視しすぎであるとも説かれておいででした。そこから話は神秘学へ進み神秘学については無学に近い私は只、只管主任のお話に耳を傾けるのみでございました^^;。
2時間のご高説を賜り下車、帰宅後爆睡するに至りそして現在に繋がります。
自らの無知は最初から判っておりましたが昨日の数々の出来事を通して如何に自分が”無知“であったか?を痛感すると共にまだまだ私の知らない多くの事をこれからも多くの方々より学ばせて戴きたい、そして常、学べる自分でありたいと思った一日でありました。
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