嘗て虐めに苦しむある学生の面倒を診ていた時の事である。
見るからにひ弱そうで性格の弱そうな男の子でまぁ虐めの対象としては正に”最高の獲物”と言う感じがしました。
ですが…私は彼の二の腕に注目しました。
そこで尋ねてみました…『君、剣道か何かやってない?』と…。
え!?っという驚いた表情の彼でしたが”いいえ”とそれからは顔を伏せたままでした。
これは何か有るなと思った私は彼の知り合いを尋ね色々と聞いて見ました。
するとある過去の事件が原因で彼は竹刀を握る事を止めてしまったという事でした。
彼に非はなくその時はどうしようもなかったある事件だったのですが…。
そこで私は一計を案じました。
近所に住んでいる暴力系自由業の方からペット(笑)のドーベルマンを一頭お借りしました。
見た目はとても怖いドーベルマンですが躾がちゃんとなされており絶対人は噛みません。
んで彼の彼女さんにも御協力願いました。
勿論彼を苛めている悪友方々も騙して彼の行動を見れる位置まで誘導しました。
(こいつら超単純で一寸面白い物を見せてやると言うとほいほいついてきた(笑))
学校帰りの通学路にある空き地で彼女さんに悲鳴を上げて貰います。
当然目の前にはあのドーベルマンです^^V
んでそのドーベルマンの近くに捧切れを落しておきます(笑)
既に察しの良い方にはお気づきでしょう、つまりそういう事です^^V
突然の彼女の悲鳴、そして近くに捧切れ…過去の忌まわしい記憶よりも今は目の前で悲鳴を上げている彼女を守る事の方が先決です。
ダッシュで捧切れを取った彼はそのままの体勢でドーベルマンの喉元に閃光一発!
ドーベルマンはもんどりうってそのまま気絶。
それを見ていた虐めっ子も蜂の子を散らしたように逃げ帰りました。
彼女さんも彼氏の意外な”格好良い面”を見て改めて惚れ直しました^^V
その後当然の結果として虐めっ子による虐めはなくなりました。
弱いと思っていた虐められっこが実は剣道の有段者と知ればそりゃあ手は出しませんよ。
その後あんなに弱弱しい感じだった彼は徐々に自分を取り戻して行き学校を出る頃には彼を慕う多くの後輩を従える程のリーダーシップを発揮したそうです。
別の例でも意外性の心理学は応用されます。
図書館の史書を勤めていた某女史。
其処へ毎日通うある男性に恋心を抱いて居りました。
ですが服装も地味でお化粧もせず、自分に自信を見出せずにおりました。
しかし…私は彼女の中に眠る”魔性”に既に気付いて居りました。
時折見せる彼女の目の配り方に”魔性”を感じ取っていた私は彼女の”隠していると思っていた”恋心を彼女自身に暴露。
彼女はすっとんきょうな声を上げそうなのを懸命に堪え眼鏡を必要以上に直しそして下を向き汗をかいておりました。
数日後観念した彼女は彼への思いを私に告白、私に教えを乞いにきました。
先ずはひっつめの髪を解き豊かな黒髪を見せる事から始めました。
メイキャップの仕方については既に以前此処でも触れた通りプロのメイキャップアーチストを友人に持っていて色々とご教授願っていたので彼女の顔の作りからどういうメイクをすれば引き立つかは熟知して居りました。
意外だったのは彼女の隠されていた肢体の美しさでした。
いつもダボっとした野暮ったい服を着ていたのは体の凹凸を誤魔化す為でした。
メイクと同時に服装も変えねばとメイクに合う服装に着替えさせた時彼女の肢体の美しさに気付いたのです。
これは使わない手はありません(笑)
所謂”ボディコン系”の燃えるようなワインレッドで攻め、メイクも少し大人メイクに変更。彼が何時も通る場所で偶然会った振りをする事にしました。
まさか図書館の彼女とは思っても見ない彼氏は一発で彼女の魅力に骨抜きにされます。
その後合コンの席で眼鏡を掛け髪をひっつめて何時も通う図書館の史書のお姉さんである事を暴露。
とても彼は驚いていたようですがその彼女の二面性に更に惹かれた彼はそのまま彼女と付きあう事となり数年後籍を入れました。
最後はある夫婦のお話。
所謂昔気質の夫婦で『夫唱婦随』を絵に描いた様な夫婦でした。
旦那は江戸っ子、意気の良さはぴか一でしたが宵越しの金は持たない、浮気は男の甲斐性という感じの頑固者です。それでも奥さんはずっと”忍の一字”で耐え続けていました。
ある時、遂に無理が祟って奥方様が倒れられました。
まぁ極度の疲労から来る眩暈程度で命に別状は有りません。
だがこの手を使わない手は無いと私は子供達と一計を案じます。
布団で寝ている母親の顔に白い布を掛けその傍らで子供らに号泣させたのです(勿論嘘亡きです(笑))。駆けつけた旦那に子供達は食って掛かり奥方の布団から離れさせようとします(そうしないと近づいたら端に寝ているのがバレバレですから^^;)。
旦那さんはがっくりと肩を落としへなへなと座りこんで子供のように泣きじゃくります。
そのまま号泣し男泣きと申しましょうか子供のように足をバタつかせて泣き通します。
その声に奥方様が気付いて目を覚まします、当然旦那は驚きます。
旦那は生き返ったと勘違いして奥方様を思いきり抱締め今度は嬉涙を流します。
子供達は奥の間で大爆笑ですが当然夫婦の寝室には声は届かないようにしています。
その後旦那はギャンブルも女も止め真面目人間に生まれ変わり仕事に精を出すようになり
直行直帰帰宅し夫婦仲睦まじくなったといいます。
予想外の展開になると人は頭を混乱させられます冷静な判断力を失い目の前にある物に恐れ慄き又は惹かれます。意外性の心理とはこういう人の脳の構造を利用した心理学です。
騙しとは又、一寸違う心理なんですがこの辺りの脳の構造の話をすると神経系の話にまで話が及び中々御理解は難しい部分も出てくると思うので敢えて此処では割愛します。
いずれにしても人は”意外性の部分”に惹かれるのだという事です^^V
常態行動心理学者の瀬木と申します。 ”常態行動”とは人間が普段、無意識的に行っている行動の事。 例えば朝起きて歯を磨き朝食を食べ、仕事をして、昼食を食べ、仕事再開し、帰宅、夕飯食べて、歯を磨いて寝るという一連の行動形態の事を指しています。 その”日常生活の無意識行動”の中に実は様々な問題が内包されている事に多くの方は気付いておられない。その諸問題を解決する為、何かと難しいと思われている心理学と言う分野を解り易く生活に根ざしたテーマを元に説明させていただきたいと思っています。
2010年10月30日土曜日
『意外性の心理学』
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