2010年10月24日日曜日

精神安定剤と言う名の毒薬、或いは薬物依存症からの脱却

過日、私の知人が救急車で病院へ運ばれた、原因は精神安定剤の多量摂取。
幸い命は取り止めたがこれで三度目との事。

私は氏が通っているという精神科へ尋ねていった。
”1度ならず二度までも同じ行為を繰り返しているのに何故あれだけの薬を渡したのか?”
医者の答えは私の予想通りの物だった。
”用法、用量をちゃんと守れば死に至る薬ではない…”

私は怒髪天を衝き思わず叫んだ。
”てめぇは馬鹿か!んなもん用法、用量をちゃんと守れる奴が此処にはこねぇんだよ。
 彼ら・彼女らは不安で不安で仕方ねぇんだよ。だから薬さえ飲めば治ると思ってる。
 この薬さえ飲めば不安や恐怖やその他色々の事から抜け出せると思ってる。
 誰だってそうさ、不安になりゃあ何かに縋りたい、何かに助けを求めたい物だろ。
 アンタだって子供が仮に誘拐されりゃあ警察に頼るだろうが、それと同じだ。”と…。

すると医者はこういった。

”私は間違った事はしていない、きちんと薬剤師にも手渡す時用法・用量を守ってと言うよう伝えているしちゃんと袋にも書いてある。後は本人の意思の問題。そこまで医者は面倒が見切れない”と…。

私は天を仰いだ…こんな奴が医者としてふんぞり返っているかと思うと情けなくなった
私は黙って病院を出た、これ以上この糞に何を言っても無駄だと…。

それから即座に友人を介してその患者の元へ行き、全部薬を流しに捨てさせた。
患者は絶叫したが黙って私は氏を抱締めてこういった。

”もう薬に頼らなくてもいい、もう薬に助けを求めなくてもいい。
 薬に頼るなら俺を頼れ、薬に助けを求めるなら俺に助けを求めろ。
 絶対君を薬物依存にはしない、俺が君を治してみせる”と…。

彼は涙をぽろぽろ流しながらきつくきつく私を抱締め返した。
”怖いよ…先生、怖いよ…”
”大丈夫だ、何時でも不安になったら連絡を寄越せ、何時でも駆けつけてやる”と…。

最初はそれこそひっきりなしだった、朝と無く昼となく夜と無く…。
あっちの精神が治る前にこちらの精神がやられるんじゃないかと思う程だった…。

だがそんな生活が2週間も続いただろうか…その頃から段々と電話の回数が減った。
有る時、ご両親から連絡を頂戴し、”最近は不安も大分解消されたみたいで昔は夜中々寝れなかったみたいなんですけど最近は朝までぐっすりみたいで…前はお薬の副作用か何か解らないんですが余り食べ物も食べなかったんですが最近はそれもなくなり良く食べるように…言葉も増えて何より笑顔が増えました…全て先生のお陰です”と…。

私は言った。

”私は何もしていませんよ、全ては彼の治りたいという強い意思です。私はその彼の強い意思を後押ししたに過ぎません。褒められるべきは賞賛されるべきは彼の方です”と…。

程無くして学校へも復学し今は社会人として懸命に仕事に頑張っている。

全ての精神安定剤が不要などという暴論をぶるつもりは毛頭無い。
だが心疾患を患っている方の中にはその精神安定剤が”依存症のきっかけ”となる物も居る事をお医者様には肝に銘じて頂きたいと思う。

そして何より”薬品会社と病院が儲かる為”だけの投薬治療だけはお止め戴きたい。
”医は算術”ではなく”医は仁術”という事を今一度医療従事者には強く喚起したい。

そう願わずには居られません。

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