2010年10月24日日曜日

気づきの心理学~或いは成長心理学~

此処で過日ご紹介した”究極の勘違い男”の話を皆さんご記憶であろうか?

”俺は一人で生きて来た、誰の力も借りずに生きて来た”と私に豪語し我が鉄槌を食らい今は”組長”として活躍している彼の事を…。

その彼から久しぶりにこの間連絡を貰い顔を覗けに組事務所まで足を運んだ時の事。
あの時の跳ね返りが今じゃあ一国一城の主…とまでは行かぬ物の組を一つ任される程

多くの組員を従え人望厚きその姿に当時の跳ね返りの姿は微塵も感じません。
その姿は威風堂々とし組をまとめる者としての威厳と風格に満ち溢れておりました。

人間変われば変わる物だなぁと彼を見ながら人間の変化の凄さを痛感した次第。
その彼が一人の青年を連れてきました、見るからに”跳ね返り”そうな感じの青年。

人に眼付けをし、隙有らば噛み付いてやろうかといわんばかりでございました。
”先生、コイツ誰かに似ていると思わないか?”と彼はニヤリと笑います。

”あぁ、此処へ来る前のお前とそっくりだな”と私。
”そう”と彼。

跳ね返りの若造は意味が解らず只、私に只管”眼付け”をしてくるだけです(笑)
その”眼付け”に微動だにせず、完全にその存在を”無視”し話を進めます。

”けどお前も随分変わったもんだなぁ”と私。
”誰かさんのご指導の賜物でねぇ”と彼。

”ぶはは、俺は何もしちゃあいねぇよ、只、お前の腹に一発くれたやっただけさ”と私。
”一発?冗談言うない、数十発は食らったぜ、マジで死ぬかと思ったよ”と彼。

その間も彼はずっと”眼付け”をしたまま、こちらも微動だにせず^^;。
(いい加減飽きてきた…)

”いいか?アイツは少し前のお前だ、でも決して今のお前じゃねぇ。
今のお前は此処に居る。
そして今、鏡の前に映るお前こそが今の本当のお前さ。
跳ね返りだった頃の自分を”振り返られる余裕”と”今の自分と昔の自分を比較できる自分”を得たお前。
これが”成長の証”ってもんさ、そして何よりも大切な事、それは誰から教わった事ではなく”自分自身で学んだ事”って事さ。
お前は俺に教わったと思っているだろうが俺はそのきっかけを与えたに過ぎない。
お前自身がそれを学びそれを会得し活かした結果が今のお前だ、それは忘れるなよ”と私。

帰り際”よぉ、若造。しっかりと組長の姿を見て学べ、それがお前の為になる”と…。
”跳ね返り”は俺に襲い掛かろうとしたがそれを組長である彼が一喝、制した。

その姿を見た時、私は確信した。

”人を変えるのは人である”と…。

彼はこれからも多くの組員を従え人望厚き組長として組をしきっていくだろう。
街の人に愛され街の人の平和を守り街を支えていく組長として…。

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